大会終了後の帰りに、立ち寄った建物を見ていきます。

木祖村の道の駅です。
固定資産税上では、建物自体は家屋評価になりますが、例えば、”きそむら道の駅”の看板は償却資産の申告対象となると思料いたします。それでは耐用年数はどの項目になるかですが、やや迷う部分はあります。
候補としては、構築物の”広告用”のもの、もしくは器具備品の看板及び広告器具の”看板”です。
私の考えでは、構築物の広告用になるのではと見立てています。
まず当該看板は支持部材にて屋根に固着しており、容易に移動可能を想定していません。また、器具備品の看板だと耐用年数は3年です。上記の看板が3年で、劣化により使用不能になる主張の方が厳しいような印象を受けます。そのため、器具備品ではなく構築物の方が適切だと考えます。
なお定義としてですが、厳密に器具備品は記載がないと存じます。他方で、構築物は同じ耐用年数を用いることになっている法人税法上に記載があります。
法人税法施行令 第13条 減価償却資産の範囲 二 構築物(ドック、橋、岸壁、桟橋、軌道、貯水池、坑道、煙突その他土地に定着する土木設備又は工作物をいう。)
ここで土地に定着とありますが、実際には今回は屋根に定着です。したがって直接適用はできません。
しかし、意味合いとしては堅い地盤に定着させて、容易に持ち運びできないことだと考えられ、屋根定着においても類推適用できると存じます。したがって、構築物の広告用として、後は素材が”金属”か”その他”で20年か10年に分けます。
ここは実際に触ったり、間近で見ていないので更に不確かではありますが、候補としてはアルミ複合版かFRP(繊維強化プラスチック)のどちらかではないかと考えます。アルミだと”金属”、FRPだと”その他”になる可能性が高いです。

次に薪置き場です。
現地は背後にも木々が見えるように木材が特産の一つになっています。その加工する薪をストックしておく小屋だと存じます。
実務面では固定資産税で家屋か償却資産のどちらになるかという観点です。私としては償却資産で良いと考えます。理由としては、家屋定義の一つである”土地の定着性”がないと考えているからです。
地面は外構のアスファルトで施工されていますが、その直上に別途基礎があるわけではありません。そのため、独立基礎にあたる支柱の木柱は当該外構に置いているだけと存じます。したがって、理論上は持ち運び可能な部類になり、償却資産と見立てています。

店内上部の写真です。
内部は木質感がかなり伝わるデザインでした。目視できる範囲で、木造の柱や梁、桁があるのは分かります。但し、これだけで構造躯体が木造だけであると断言はできないと感じています。というのも、当該施設は大きな建物であり、写真を見ても大規模空間を捻出した設計だからです。
それから写真内でも分かりますが、建具が多く筋交いを用いた耐力壁が少ないように感じます。そのため、見えない部分で他の鉄骨等の柱がある、もしくは補強材が別途ある、という可能性はあると考えています。
評価上の観点では目に見える部分だけでなく、見えない箇所も考慮することが重要です。今回は大会帰りに見ただけで細かく調査するものでないですが、仮に本格的に評価する場合は設計図書等から厳密な構造を把握していくこととなります。
愛知県岡崎市・西三河エリアを中心に、不動産鑑定や固定資産税評価検証を行っています。
安城市役所で行政側から建物評価に携わり、現在は不動産鑑定士・損害保険登録鑑定人として1,000棟を超える評価実績を有しています。
「真実の追求」と「お客様に寄り添う臨機応変な対応」を重視し、行政・鑑定・建築積算の多角的な知見から、数字にとどまらない価値ある評価書を発行します。
建物評価で困った際は、ぜひキュリオスまでお声掛けください。全力で対応させていただきます。