価格との相関関係
不動産評価基準においても、価格と賃料は元本と果実のように相関関係が認められる旨が記載されています。
したがって、賃料を評価するにあたって前提として価格と連動していることが重要となります。鑑定評価とは不動産の経済価値を費用性・市場性・収益性の観点から判定するものであり、その考え方は価格だけでなく賃料も同じです。
それでは価格と全く同じなのでしょうか。そうではなく、異なる点もございます。
賃料の遅効性
価格が変動した後に賃料は変動していくことを指します。
少し話が逸れますが、鑑定士は地価公示を担当されている方も多いです。毎年ニュースで報道されるため、この地価公示を知っている方もいらっしゃると存じますが、この公示は“価格”を決めています。
上記のように、一部の鑑定士は公的な“価格”を決めているのですが、公的な“賃料”は決めていません。そのため理論的に言えば、公的な価格→民間の価格→民間の賃料といった流れになり、変動といった側面で捉えるのであれば、価格と賃料にはタイムラグが生じることとなります。
それでは、この遅効性が鑑定評価に何が影響するかというと、価格時点(賃料評価でも“価格”という表現です)を必ず決めるからです。
評価時点が厳密に決まっているため、例えば、価格時点で価格には影響があっても賃料はまだ影響されていないと考えられる事象があったとします。その場合、価格の評価と賃料の評価では評価目線に若干のズレが生じることとなります。